2020/08/04

10年先まで使う外付けモニター


 パソコンの周辺機器のなかでも外付けモニターは陳腐化しにくい機器だ。普通に使っていても、10年くらいは平気だろう。そして重宝する。在宅勤務やリモート授業などで、ノートパソコンの画面が狭く感じるのであれば、ぜひ外付けモニターを調達したい。

23~24型モニターを選ぶ理由

 前回は、ノートパソコンに外付けモニターをつなぐなら、23~24型がリーズナブルだと書いた。価格もこなれているし、設置スペースの点でもコンパクトだ。24型を超えるサイズのモニタを置ける設置スペースがあるなら、画面は大きい方がいいのだが、その場合は4K対応していないと意味がない。もちろん予算も上乗せする必要がある。極論かもしれないが、FHDモニターでは24型を超えるサイズは無駄といってもいい。
 23~24型モニターは、製品数も多くバリエーションに富む。機能的にもまちまちだ。価格も幅がある。何がどう違うのか。製品選びのときに考えてほしいポイントについてピックアップしておこう。
 今、使っているパソコンは買ってからどのくらいたつだろうか。これから買うモニターを10年くらい使い続けるとしたら、数年後にはノートパソコンを買い替える可能性もある。仮に今、買ったばかりのパソコンを使っているとしても、パソコンを先に買い替えることになるだろう。だからこそ10年使用を想定して製品を選びたい。

モニター選びの4つのポイント

 決め打ちしてしまうが、今すぐ買うなら次の条件を満たす製品を選べばとりあえず後悔がない。
  1. 23型または23.8型のFHD(またはちょっと広いWUXGA)モニター
  2. ACアダプタを使わず、電源ユニット内蔵。壁のコンセントからはケーブル接続だけでいいこと
  3. スピーカーが内蔵されていること
  4. USB Type-Cでの映像入力とパソコンへの電源供給ができること
 4つのポイントすべてを満たす製品を探すのはけっこうたいへんで、どこかで妥協しなければならないかもしれない。1は必須、2と3はできるだけ、4については、今は宝の持ち腐れでも、この先、新しいパソコンに買い替えたときに必ず役に立つ。今使っているパソコンが対応しているならなおいい。USB Type-Cケーブル1本でパソコンとモニターを接続すれば、パソコンからモニターには映像と音声が、モニターからパソコンへは電源が供給される。そのためにはモニターとパソコンの両方の対応が必要だ。
 電源アダプタとスピーカーについてはどうでもいいと考える方も多いと思う。だが、モニター本体だけで、あらゆることが完結していたほうがいい。作業用のデスクなどにモニターを常設できるならいいが、使った後は片付けるといったことが必要な場合、構成パーツは少ない方がいい。スピーカーについてはビデオデッキやゲーム機などを接続することを考えればあるにこしたことはない。ゲームといえば、ゲーム向けの高速描画モニターも人気だが、在宅勤務やリモート授業にはオーバースペックかもしれない。
 欲をいえばモニターの高さ調整範囲についても考慮しておきたい。設置面ギリギリまで下ろせれば、モニターを見上げることがなく首への負担は少なくなる。逆に手前にノートパソコンを置いて使いたい場合はその上方まで高くできると便利だ。こうした使い勝手について購入前に調べるのは難しい。でも、メーカーに問い合わせてでもチェックしておくべきだ。