多くの書類はプリンターを使って印刷して生み出される。この業界にいて、こんなことを言うのもなんだが、この状況なので、プリンターを使わないという提案をしてみる。
プリンターを使わないという選択
そこでしかできないことを減らす方法のひとつが、そこにしかないものを減らすことだ。その典型的なものが紙だ。紙の書類がそこにしかないから、その参照のためにそこに行かなければならない。その呪縛をとりのぞけないだろうか。
実は、コロナ騒動で、プリンターの販売台数は増え、プリントニーズも高まっているそうだ。在宅勤務やオンライン授業、学校の課題などで自宅での印刷が求められているのだろう。
プリントするのは参照しやすさを求めるからで、うまく参照できるのならプリントしなくてもいい場合は少なくない。テレビの画面でもいいから、作業中のノートパソコンとは別に大きな画面があるのなら、そこに書類を表示するだけでプリントしなくてすむかもしれない。
PDFに印刷する
そこでうまく使いたいのがPDFだ。いろんな場面で書類の配布などに使われているPDFだが、これは自分でも簡単に作れる。特別なアプリはいらないのだ。WordやExcelなどで印刷をするときに、プリンターとして「Adobe PDF」を選べば、PDFファイルとして印刷内容を保存することができる。
PDFは電子の紙だ。電子とはいっても紙なので、A4とかA3といったサイズに振り回されることになる。たとえばA4を想定したPDFをスマホの小さな画面で参照するのはたいへんだ。ページ全体を表示しても、内容が読めないので、任意の場所を拡大して確認といったことを繰り返さなければならない。はっきりいってめんどうだ。だから紙に印刷しようとする。でも、大きな画面があれば、書類そのものの実物大で表示することもできる。40型を超えるような大きなテレビをつないでおけば、そんな使い方も現実的だ。