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2020/09/23

ひとつ作って全部に流用


 最終的な微調整は必要かもしれないが、コンテンツの原型となるものを作るときには、できるだけ汎用的なものにしておきたい。そうしておくことで、ツブシのきく文書ができる。

最終出力形態を決め打ちしない

 企画書にしても報告書にしても、文書を作るときに注意したいのは、その文書の最終出力形態に左右されないようにしておくことだ。たいていの場合、Wordなどのワープロアプリを使って文書を作るときは、A4用紙に印刷することを想定することが多い。

 ところが、その文書が読まれるときの環境はまちまちだ。小さなスマホかもしれないし、タブレットかもしれない。これらはA4用紙よりサイズが小さい。

 画面で見やすい文字フォントと、紙で見やすい文字フォントが異なることは、以前に言及したが、文書の構造そのものも、A4用紙の呪縛から逃れられるように作っておいたほうがいい。

 

文書を作るならツブシがきくようにしておく

 たとえば、今、作っている文書を、試しに二段組みにしてみたらどうなるだろう。文書全体のレイアウトがガタガタに崩れてしまわないだろうか。1行におさまるようにしておいた見出しが二行になったりしないだろうか。見かけにとらわれて、姑息な装飾を施してしまっている証拠だ。目の前に見えている編集画面では美しかったコンテンツが、出力の体裁をちょっと変えるだけで崩れてしまうかもしれない。

 できるだけ、そういうことがないようにしておくことで、ツブシのきく文書ができる。

 それは、文書をスマホで読むときにも役に立つ。

 Wordの文書をスマホで読み書きするときには、マイクロソフトから無償配布されているOfficeプリをスマホにインストールし(iOSAndroid)OneDriveなどのクラウドストレージに置いたファイルをそれを使って編集する。

このアプリの編集画面には「モバイルビュー」と呼ばれる機能があって、デスクトップで使うWordの「Webレイアウト」のようなイメージで文書を表示することができる。これなら小さなスマホの画面でも、特に不自由なく加筆修正ができるし、読み進めることができる。A4用紙のイメージを小さなスマホで表示して何とかしようとするのに無理があるのだ。用紙サイズに固執せずに文書を作っておけば、モバイルビューでもつじつまがあった表示ができるはずだ。