電話での通話は相手があって成立する。だから自分がかけるのをやめても、かかってくる限りは出ないわけにはいかない。かかってきたらこういおう。「その話はあとでメールで欲しい」と。
音声通話の内容はメモに起こす必要がある
音声通話は、そこでかわされた会話を記録に残しにくい。大事な話をしたら、その要点を別途メモする必要がある。どうせメモするのなら、それをメールやチャットで伝えた方がリーズナブルだ。メールやチャットは最初から記録が前提のコミュニケーションだからだ。
メールやチャットなら言った、言わないで、あとでもめることもない。相手との認識が異なれば、補足することもできる。会話の内容が明確に文章で残っているからこそのメリットで、その恩恵を電話で得るのは難しい。
記録に残しにくいことがデメリットだから、電話をやめるのだが、電話は電話で役にたつこともある。記録に残したくないときに使うのだ。
痕跡を残さないコミュニケーション
こんなことを書くのもなんだが、電話でしか話ができないこともある。チャットで会話をしているときに、話題がちょっとグレーに傾いたら、この先の話は電話でしようと誘うくらいの気配りはあってもいい。いわゆるナイショの話が記録に残っては困るからだ。
大きな組織では、従業員によってかわされるメールやチャットの内容を把握し、コンプライアンスに反していないかなどをチェックしている。でも、さすがに電話での通話内容を全部把握するというのは難しい。将来的には音声のテキスト化などによって、通話の内容を文字データで記録するようになる可能性はあるかもしれないが、それでも個人所有の端末間での通話までというわけにはいかないだろう。個人や小さな組織ではそこまでの対応はしていないだろうけれど、遅かれ早かれそういう時代になりつつあることは意識しておいたほうがいい。