2020/10/23

今どきのノートパソコン


 ここ数年のノートパソコンのトレンドで、使い勝手にもっとも大きなインパクトをもたらしたのはその電源事情だ。独自のACアダプタを使って充電するしかなかったノートパソコンが、スマホのように汎用のアダプタでUSB充電できるようになっている。


そのパソコンにType-Cポートはあるか

 これからパソコンを購入するという方は、それなりに多いと思う。コロナの騒ぎもあって、この先のことを考えると、ちゃんと使えるパソコンを手元にほしいというニーズも高まっている。

 これからパソコンを購入する場合、見落としてはならないポイントがある。それが充電に対応したUSB Type-Cポートの有無だ。USB Type-Cは比較的新しい規格だが、Androidスマートフォンのほとんどが採用しているので、認知度は高まっている。従来のUSB同様に、データ転送に使えるのはもちろん、パソコンが要求する大きな電力を供給する機能としてPowerDelivery(PD)と呼ばれる規格に対応できる。

 パソコンの選び方としては、処理性能、画面サイズ、重量などを考慮するのは当たり前として、PD対応の充電ができるUSB Type-Cポートが装備されているかどうかを必ずチェックするようにしたい。

 

電源の新しい当たり前

 比較的新しいパソコンなら、ひとつ以上のType-Cポートが装備されていると思う。理想的には2つ以上あった方がいい。電力を供給するためにひとつのポートを使ってしまうと、他の用途にポートを使いたいときに困ることがあるからだ。その一方で、2つのType-Cポートを持つパソコンでも、充電に対応するのは片方だけという場合もある。このあたりは、本当に、カタログの細かいところまで目を通さないとわからないので注意してほしい。

 Type-C PD充電に対応していれば、同じACアダプタとケーブル、場合によってはモバイルバッテリを使ってパソコン、スマホの両方の充電に対応できる。対応製品は原則として汎用なので、長いケーブル、短いケーブル、コンパクトなアダプタ、ちょっと重いけれど大容量のアダプタなどよりどりみどりだ。家中のあちこちに装備しておきたくなるし、全部のカバンに入れておきたくなる。実際そうしておくと、パソコンを使うときに電源に困らないし、ついでにスマホの充電もできる。

 話題のスマホiPhone 12シリーズが発売されたが、今までのようにACアダプタは同梱されないのだそうだ。同梱されるのは充電用のケーブルだけだ。そのケーブルの片側はお馴染みのLinhtningだが、もう片方はUSB Type-Cになった。このケーブルはこれまでの板型形状のUSB Type-A対応ACアダプタには使えない。もちろん、今までのアダプタで今までのケーブルを使って充電することはできるが、PDならではのスマートな高速充電機能が有効にならない。

 世の中の電源関係のあらゆるものが今、USB Type-Cに移行し始めている。だから、今は重要だと思わなくても、これから買うパソコンには、充電ができるType-Cポートがあるかどうかを必ず確認するようにしたい。