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2020/10/09

紙の手帳をやめてみる


 紙の手帳でやっていることを全部デジタル化するのは最初の一歩としてはとてもいい。予定表から会議のメモまですべてだ。しかもそれをスマホとパソコンの両方から読み書きできるようにする。そこに基本がすべてある。


紙は身近、でも融通がきかない

 どんなにパソコンが得意な人でも、予定やメモだけは紙の手帳を使っているという人が意外に多い。サッと取り出してササッと書き込む。パソコンなんてまどろっこしくてやってられないという。

 その手帳をやめてみる。そして、身の回りのメモ用紙やボールペンを見えないところにしまってみる。何がなんでもパソコンを使うしかない状況に追い込んでみるのだ。それによってパソコンを使う時間が一気に増えるにちがいない。

 紙は確かに身近な存在だ。多くの学生、そして社会人は、幼い頃から慣れ親しんできた存在だと思う。だからこそ、いろんな欠点もよく知っているはずだ。

 急いで書くと自分の書いた文字なのに読めなかったりする。確かにメモは書いたのに、その紙切れがどこにいったかわからなくなる。誰かにメモの内容を伝えるためには、なんらかの方法で複写が必要になる。

 また、予定を紙の手帳で管理している場合、スペースに限りがあってその詳細を書き込めないので、いざ、そのスケジュールをこなすときに情報が足りないようなことが起こる。何よりも、その手帳をなくしたらおしまいだ。

 

デジタルの可用性

 手帳に何かを書き込んだら、すぐにそのコピーをとって別の場所にしまっておく。そうすれば手帳をひとつなくしても困らない。でも、現実的にそんなことは無理だ。でも、パソコンならそれがカンタンにできる。

 といっても、パソコンを2台用意してクローン化しようというわけではない。それでもいいのだが、大事なのはデータだけだから、ハードウェアのことはあとで考えればいい。

 予定から会議のメモまで、自分が書き込んだすべてをスマホとパソコンの両方から読み書きできるようにするにはクラウドサービスを頼るしかない。そして、そのために、いつでもどこでもパソコンがインターネットにつながるようにしておく。

 そうはいっても、パソコンを使うときに、必ずインターネットに接続できるとは限らない。だから、つながったときに、加筆修正を自動的にクラウドデータに反映する仕組みが必要だし、それができないのでは意味がない。

 手書きのメモをパソコンでの入力に変えるということは、とても基本的ではあるが、これからの当たり前の本質でもある。でも、それを何のためにやるのかはもっと大事なことだ。自分だけの便利を求めるのはもちろん、ほんの少し未来には、予定やメモを他社と共有し、チームで作業を進めるところまで踏み込むようになる。そのとき、大事な情報を紙で扱っていては、そのこと自体が大きな障壁になってしまうのだ。