2020/11/17

在宅勤務とプリンター


 すべてがデジタルになってもプリントが欲しいときはある。見たら捨てるを前提で使う分には重宝することも多い。今回は、プリンター選びについて話をしよう。

それでも印刷が必要なら

 写真高画質の時代が長く続いていた。その主役はデジカメとインクジェットプリンターだった。家庭でも美しいプリントが得られるということでホームプリンターがもてはやされた。

 今はどうかというと、家庭用のプリンターは、インクジェットが主流であるのは同じであるものの、多くの製品が複合機になっている。プリントができるのは当然として、スキャナー機能があって印刷物のコピーもできるというものだ。サービスサイズプリントはコンビニや量販店頭ですませることも多くなった。高くつくように見えて、用紙代やインク代を考えるとかえって安いことに消費者は気がついたということだろう。それに、スマホの画面で十分だという層も増えている。

 インクジェットプリンターは廉価で、手軽に購入できるが、いざ使ってみると、それなりに保守がたいへんだ。少し使う間隔が空いたりすると、ヘッドのクリーニングなどで残り少ないインクが空になってしまったりする。その交換インクがけっこうな価格で、結果としてかなりの出費になるわけだ。

 

カラーレーザープリンターという選択肢

 手元の環境ではすでにインクジェットプリンターは使っていない。カラーレーザープリンターが安くなってきたのを機に買い替えた。記録をみると20141月の購入で、価格は税込み37,800円だった。以降、ほぼ半年ごとにトナーカートリッジを購入している。数えてみたら購入の半年後に4色分を購入し、以降、ほぼ半年ごとに、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック…と見事に1色ずつ購入している。今日時点で、本体価格を入れて7年間のトータルコストは税込み約10万円だ。年間15,000円未満。一ヶ月 1,000円ちょいといったところ。高いといえば高いし、安いといえば安い。

 そんなにたくさん印刷するわけではないというのもあるが、トナーの消費量は少ない方だ。どうしても紙で提出することが求められる請求書類や、ミーティングなどにでかけるときに参加者にその場で配布するための資料を用意するために使っている程度だ。枚数にしたら月に数十枚といったところかもしれない。毎日プリンターを使うことなどありえない。

 トータルコストの点ではインクジェットプリンターよりも安いかもしれない。しかもノーメインテナンスで故障や不具合もなく稼働し続けている。レーザープリンターはカラー印刷をしても用紙がボコボコになることもないし、ビジネス文書の印刷にはもってこいだ。たまにしか使わないならなおさらインクジェットプリンターより使い勝手がいい。

 プリンターならインクジェットといった思い込みをせず、選択肢のひとつとして検討してみることをおすすめする。置くスペースが確保できるのならなおさらだ。家庭で使っても違和感のないコンパクトなカラーレーザープリンターの製品化は、プリンター新製品の発売ごとに各社にお願いしているのだが、なかなかこれといった製品が出てこない。でも現行製品でも、子どもの教材印刷や、在宅勤務での印刷をこなすには重宝するにちがいない。