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2020/12/03

パソコンを2台並べて両方使おう


 2台のパソコンが目の前にあって双方の役割分担を決める。何か作業をしたいときにはそのパソコンのキーボードとタッチパッドを使うのが今までの当たり前。その環境をもうちょっと便利にしてみよう。

2台のパソコンを役割分担

 パソコンの役割分担は自由だ。片方はメールやSNSなど、放置しておいても勝手にコンテンツが入れ替わるアプリを表示しておき、もう片方ではウェブやワープロ、表計算アプリなどを使って作業するといった具合だ。重い作業は処理性能の高いパソコンで、軽い作業は古いパソコンでこなすといった役割分担をすればいい。

 作業中に操作していないパソコンの画面で新着メールが届いたことに気がつき、そのメールに返信しなければならないとしよう。普通は、作業中のパソコンから手を離し、メールを着信したパソコンを操作する。この操作を、そのとき作業中のキーボードとタッチパッドから手を話さずにできれば便利だ。

 そこで、2台のパソコンで、マウスとキーボードを共有できるようにしてみよう。これによって、どちらのパソコンを操作していても、手を話さずに、そのままもう片方のパソコンに指示を与えることができるようになる。

 

2台のパソコンでマウスやキーボードを共有する

 マイクロソフトの開発者が、新しいアイディアをあれこれ考えるための仕組みとしてMicrosoft Garageと呼ばれるプロジェクトがある。今回は、このプロジェクトが公開しているMouse without bordersというユーティリティソフトを使ってみる。英語版しかないがちょっとがんばって入れてみてほしい。

 このアプリを目の前の両方のパソコンにインストールし、同じセキュアキーを設定することで、同じネットワーク内にある複数台のパソコンのキーボード、マウス、タッチパッド、そしてクリップボードを共有できるようになる。

 片方のパソコンでスライドパッドを使ってマウスポインタを移動し、画面の端に達したところで、そこを乗り越えて、もう片方のパソコンに移動する。この時点で操作の対象はもう片方のパソコンに移っている。

 冒頭の例でいうと、文書の作成中に、別のパソコンで新着メールが届いたことに気がついたら、操作中のキーボード、タッチパッドはそのままで、マウスポインタをもう片方のパソコンに移動し、メールを開いて返事を書いて送信するといったことができるわけだ。

 ただし、あくまでも別のパソコンであり、それぞれのパソコンは独立して稼働している。だから、ウィンドウのタイトルバーをつかんで、もう片方のパソコンに移動するといったことはできない。

 ちなみに、どちらかのパソコンに、キーボードやマウスを別途つないだ場合も、同じように共有できる。外付けのキーボードやマウスがあれば、パソコン本体のキーボードやタッチパッドを使う必要はない。それによって、パソコンの並べ方も自由度が高まるだろう。