2020/12/11

バックアップは自分でとらない


 大事なファイルはバックアップをとっておく。デジタルならコピーしても劣化することはない。だからバックアップはオリジナルと同じ。でも、毎日そんな作業はやっていられない。だからこそクラウドストレージを使う。


バックアップとしてのクラウドストレージ

 OneDriveなどのクラウドストレージを利用するというのは、大事なデータのバックアップを他者に任せるということでもある。いわゆる商用サービスだから、万が一の障害に備えて、数世代分のバックアップをとっていると信じたいし、実際にそうだろう。自分のパソコンがクラッシュしてしまうと短時間で復旧するのは難しいが、クラウドストレージサービスなら長くても半日あれば元に戻るだろう。

 サービスを全面的に信じられないのであれば、自前の2台以上のパソコンでクラウドと同期する。つまり、パソコン×2、クラウド×13つのコピーが常に存在する状態にしておくわけだ。これなら相当ややこしい状況にならない限りは安心していられる。

 普段からメインに使っているパソコンとは別に、もう1台のパソコンを用意することになるので、コストもかかるかもしれない。そこは、据置とモバイルなど用途が異なるパソコンとして複数台を使うなり、古いパソコンの稼働を続けるといったことでカバーすればいい。古くて遅いパソコンでも、クラウドとの同期専用にして放置しておけばいいのだから、処理性能を欲張る必要はない。

 

稼働状態で放置するだけで安心できる

 新しいパソコンを使い始めるときには、一通りのWindows Update等で最新の状態にした上でクラウドストレージとの同期をする。大事なフォルダに対して「このデバイス上で常に保持する」ように設定するだけだ。これでしばらく放置すると、クラウドからデータがダウンロードされ、そのパソコンがオフラインのときにもファイルを参照することができるようになる。あとは稼働状態で放置しておけば常に最新の状態に保たれる。

 手元の環境で50GBほどになる仕事フォルダを同期させても、数時間かかるかかからないかで最初の同期が完了する。同様にブラウザーやメールについても設定等が同期される。作業は放置するだけだ。

 新しいパソコンを買っても、その引っ越しはたいへんだというのは今は昔。たいてい一晩放置するだけで自分のパソコンに生まれ変わる。そのためにも、パソコンが眠らないようにしておくことが重要だ。