新しいデスクトップを調達する
Windowsでの作業で開いた数々のアプリはウィンドウとして表示され、場合によっては一部が重なり合ったり、ウィンドウの後ろに別のウィンドウが隠れていたりして、ややこしい作業をしているときには本当に収集がつかない状態だ。まさにあちらを開けばこちらが閉じる状況だ。
そこで試してみてほしいのが、Ctrlキーと、Windowsキーを押しながらDキーを押すキーコンビネーションだ。Ctrl + Windows + Dを押すと、ウィンドウがたくさん開いてゴチャゴチャしていたデスクトップが一掃される。起動直後のようなデスクトップが出現する。開いていたアプリが最小化されたり閉じたりしたわけではない。これが仮想デスクトップで、新しいデスクトップとして追加された結果だ。
デスクが小さくて作業に必要な書類や参考文献が置ききれないようなときには、サイドテーブルがあると便利だが、それと似たようなことが仮想的にできるわけだ。
元のデスクトップが消失したわけじゃない。元に戻るには、Ctrl + Windows + 左方向キーだ。基本的に新しい仮想デスクトップは、現在のデスクトップの右側に追加されるので、それを左右の方向キーで行き来すると覚えておこう。
また、Windows + Tabは、そのとき開いているタスクの一覧を表示するが、左上に注目してほしい。「新しいデスクトップ」というコマンドリンクがあるし、すでに仮想デスクトップを追加している場合は、そのサムネールも表示され、デスクトップを自由に往来することができる。各タスクを任意のデスクトップにドラッグして移動することもできる。
ちなみに、この操作は、タスクバー左のWindowsボタンの右側にある「タスクビュー」ボタンを押すのと同じだ。もっとも、個人的にはただでさえ短いタスクバーを占領させたくないので、個人的にはこのボタンや検索ボタン、コルタナボタンは非表示にしてある。
すべてのデスクトップで開いているアプリをタスクバーに表示
仮想デスクトップを使うときのタスク切り替えについては、ある程度のカスタマイズができる。設定で[システム]の[マルチタスク]を開くと、仮想デスクトップ項目として、
タスクバーに次の場所で開いているウィンドウを表示する
Alt + Tabキーを押したときに次の場所で開いているウィンドウを表示する
に対して、「すべてのデスクトップ」か「使用中のデスクトップのみ」なのかを指定しておける。個人的には、タスクバーから開いているはずのウィンドウに対応する任意のボタンをクリックすれば、そのウィンドウがあるデスクトップに勝手に移動した方が使いやすいので、そのように設定している。
ドラグ&ドロップの操作にもタスクバー上のボタンにポインタを静止させれば、そのアプリの開いたウィンドウがあるデスクトップに移る。指がつりそうになるが、マウスで文字列などをつかんだままキー操作で仮想デスクトップ間を往来することもできる。
こんなの背後にあるウィンドウを切り替えるのと変わりがないじゃないかと思うかもしれないが、ウィンドウのサイズを調整して使いやすく並べたデスクトップを作っておき、そちらに瞬時に移動できる使い勝手は悪くない。
一軒家で言えば、平屋を二階建てに増築したり、離れを作ったりするようなものだ。行き来はちょっと不便かもしれないが、背に腹は代えられない。