2020/12/23

2020年に大活躍した私的スマートグッズ ~ バックパック SUPER CONSUMER かわるビジネスリュックmini


 コロナ禍の2020年は、外出のパターンを変えた。必然的に持ち出す荷物も変わり、それらを入れるバッグにも変化を求めるようになった。今日は、バッグについて紹介しよう。

かわるのは何か

 SUPER CONSUMERは、デザイン的にもコンセプト的にも数々のスマートな製品を生み出してきているプロジェクトだ。特に、リュック、ショルダーバッグなどは、アイディアに満ちた製品が根強いファンを引き寄せている。

 そして、満を持して登場したのが「かわるビジネスリュックmini」だ。リアルとウエブで販売サイトのSUPER CLASSICが販売している。製品名に「mini」がついていることから想像できるように「mini」なしの無印バージョンもあるが、サイズ的にもコンセプト的にもまったく別の製品だと考えた方がいい。

 何が「かわる」のかというと、基本をリュックの形態としつつ、横にした状態でハンドルでぶらさげる横持ちビジネスバッグに早変わりする。肩紐は専用スペースに収納してしまえるようになっている。まあ、普通に考えると、これだけで「かわる」を名乗るのに十分なのだが、このリュックの「かわる」は、ここからだ。

 メインコンパートメントは背面をグルリと囲むファスナーで開閉する仕組みでフルオープンするようになっている。特徴的なのはメインコンパートメントの上部に動く仕切りが装備され、上部がメインコンポートメントと独立し、外側からアクセスできるコアポケットになる点だ。大きな荷物を入れたいときにはコアポケットをたたみ込みワンコンパートメントの一般的なリュックとなる。

 ぼくの使い方では、この上部のコアポケットに必要なものを入れて、メインコンパートメントはほとんどの場合、空の状態だ。仕事で一眼レフが必要なときにはメインコンパートメントを使う。交換レンズとレンズをつけた状態のカメラ本体くらいなら平気で収納できる。冒頭の写真はリュックの背中部分だ。

 コアポケットは、L字型のファスナーで開閉するようになっていて、マグネットで吸着するカブセフラップを開くとアクセスできるし、L字型なので、カブセを開かずに片側からモノを取り出すこともできる。実に工夫されたデザインだ。

 このコアポケットにパソコンやスマホを充電するためのACアダプター、ケーブル類、モバイルバッテリなどを100均で調達した透明ケース(化粧ポーチともいう)に入れて収納、コンパクトデジタルカメラをあわせて入れている。実は、リュックというのは上部が重い方が負担が少ない。

 ぼくの場合は、頻繁に使うものが全部このコアポケット内に収まる。パソコンについては表面に15型程度のものをラクに収納できるポケットスペースが個別装備されている。これまた取り出しは容易だ。

 また、外出時に受け取ることが多いA4の書類についてはメインコンパートメントのフタに専用のスペースがある。本当はここに角2封筒が入れば最高だったがサイズ的にちょっと難しい。仕方がないのでクリアファイルを何枚か空で入れておいて、封筒でもらったものは、封筒はおかえしし、中味の書類だけをクリアファイルに入れて持ち帰る。

 また、リュックの肩紐を収納するスペースは、雑誌や新聞などを差し込めるテンポラリーポケットとしても使える。タブレットなども余裕で入るが、脱落がちょっと心配だ。

 

暮らしが変わればバッグも変わる

 やっぱりリュックは両手が自由になるので移動には最適だと思う。そのことは今の状況で移動時感が短くなっても変わらない。「かわるビジネスリュックmini」は、リュックでありながら、ビジネスバッグ風にも使えるという付加価値を提供しているし、メインコンパートメントにコアコンパートメントを積み上げることで多層化によるかわる使い勝手のよさを提供しているが、、実はこの「かわる」というのはもっと広義だ。

 コロナ禍による新しい生活様式のみならず、パソコンの薄型化や、USB充電器の小型化、そしてパソコンとスマホでの共通化などで、持ち運びが必要なガジェット類がどんどんコンパクトなものに変わってきている。必然的にカバンは小さくてもよくなってきた。かといって小さいだけでは使いにくい。

 また、レジ袋の有料化などに伴い、外出の帰りにスーパーなどに立ち寄って買い物をしたときに、買ったものを入れるスペースが必要になった。「かわるビジネスリュックmini」のメインコンパートメントが空いた状態にしておけば、ここに買った物を収納できる。いわば荷物が増えたときのための予約スペースだ。

 普通は、常時持ち歩くものを下層に入れておき、上から追加になった荷物を入れるのだが、このリュックなら底部に荷物を追加できる。だから臨時に荷物が増えても頻繁に取り出したい常用グッズの取り出しに際する使い勝手は変わらない。先入れ先出しが可能で追加グッズが頻繁に使うものの取り出しを邪魔しないのだ。

 たくさんのポケットを装備して分類するという方法でもいいのだが、多くのリュックではポケットに入れたグッズが内側に膨らみ、メインコンパートメントの容積を圧迫してしまう。「かわるビジネスリュックmini」でも同様のことがいえるが、コアコンポートメントの存在が、その現象をキャンセルしている。コアコンパートメントはメインコンパートメントの上部分室であり、単に増築されたポケットではない。あくまでもコアでありメインと同等のコンパートメントだ。

 当面の移動は、このリュックだけで大丈夫そうだ。万が一のためにポケットに平たい折りたたみ傘を入れ、上部ポケットには名刺ケースを常備した。当面の外出は、これの装備がもっとも快適だ。