9つのユーティリティを集めたおもちゃ箱
PowerToysは米マイクロソフトがGitHubで展開しているオープンソースプロジェクトで、フリーで使えるWindows 10用のユーティリティをまとめたものだ。現時点では次の9つのユーティリティがまとまっている。
Color Picker: ホットキー操作でスクリーン上のピクセルの色を取得。
FancyZones: デスクトップ領域をゾーンに区切って活用。
File Explorer: エクスプローラーでSVGとMarkdownのプレビューを可能に。
Image Resizer: イメージファイルのリサイズ
Keyboard Manager: ショートカットキーの定義
PowerRename: 大量のファイル名を一気に変更
PowerToys Run: クイックランチャー
Shortcut Guide: Windowsキーの活用ヘルプガイド
Video Conference Mute: カメラとマイクの簡単ミュート
個々の機能の有効/無効は設定できるが、インストールはまとめて実行される。無料で入手でき最新版がいつでも手に入る。更新プログラムを自動的にインストールする機能も用意されているので、自分の環境にセットアップするだけであとはアップデートのことを考える必要はない。
もはや絶対手放せないユーティリティ
PowerToysに含まれるユーティリティとしては、もはや絶対に手放せないと思って使っているのがFancyZones とKeyboard Managerだ。
FancyZoneはモニタースクリーンを仮想的に複数の領域に分割でき、デスクトップ場の複数のウィンドウをうまく並べて表示するのに便利だ。Windowsにおけるウィンドウのサイズは基本的に最小化と最大化の両極端があって、その中間サイズは自由になるものの、たいていのアプリは、使いやすいサイズと位置が決まっている。それを、いつものサイズでいつもの場所にと、うまくアレンジしてくれるのがこのユーティリティだ。Shiftキーを押しながらウィンドウのタイトルバーをつかんでドラッグすると、あらかじめ定義したゾーンが表示され、そこにウィンドウをドロップすると、そのゾーンのサイズ、位置にピタッとフィットさせられる。
もうひとつのお気に入りはKeyboard Managerだ。2020年8月の追加で、比較的新しい部類に入るが、こちらは、アプリで使うショートカットキーコンビネーションを別のキーコンビネーションに再マッピングすることができる。Windowsでは、標準的なショートカットキーが決まっているのだが、同じことをやりたいのに、アプリによってキーアサインが異なるというケースがままある。
たとえばWordやExcelなどのOfficeアプリではCtrl + Hを押すと置換のダイアログボックスが表示されるが、ブラウザのChromeで同じことをすると履歴ページがタブで開く。そして、メモ帳やワードパッドではBack
Spaceとして働く。
これではややこしくて仕方がないので、ぼくは、どんなアプリでもCtrl + HはBack Spaceということにしてしまった。対象のアプリは指定もできるが、基本的にはすべてのアプリを対象にしている。ストアアプリにも有効だ。そんな再定義ができるのだ。詳細については【山田祥平のRe:config.sys】あらゆるアプリを同じ操作で - PC Watchを参照してほしいが、このユーティリティのおかげで長年の悩みが解決した。もはや手放せないソフトウェアとして使い続けることになりそうだ。