2021/01/12

そのノートには中味がまだない


 アプリには2種類ある。ユーザーが明示的にファイルを作るアプリと、勝手に適当なファイルを作るアプリだ。後者はどうにもならないが、前者はデータの集合体としてのファイルであり、自分自身で管理することができる。

ファイルを開く

 これから新しく文書を作成しようとするときには、そのためのアプリを開く。文書を作成するならWord、数表を作るならExcel、プレゼン資料を作るならPowerPointといった具合だ。

 その一方で、過去に作ったファイル、第三者からもらったファイルを開くにはどうするかというと、2通りの方法がある。

 ひとつは、先にアプリを開き、その機能としての「開く」を使う方法だ。

 もうひとつの方法は、ファイルエクスプローラーを使ってファイルを見つけ、そのファイルを開く方法だ。ファイルを見つけてそれを開けば、そのファイルを作ったアプリが自動的に開く。後者の方法がいいのは、そのファイルをどのアプリで作ったのかを自分自身で気にする必要がないことだ。

 さらに、そのファイルの置き場所には、関連したファイルがいろいろと置かれている可能性がある。すべてがWordで作った文書ファイルであるとは限らない。だから、しかるべきファイルの置き場所としてのフォルダーを開き、ファイルの一覧を確認した上で、作業したいファイルを見つけてそれを開くのがスマートだ。

 

ファイルを作る

 既存のファイルを開くのではなく、これから作業を始めたいときにはどうするか。これまたファイルを作るために使うつもりのアプリを開き、そこで新規にファイルを作成し、保存すべきフォルダーを見つけて、そこにファイル名をつけて保存する。これがけっこうややこしくて、ファイルを迷子にしてしまう大きな要因になっている。

 そこで、新しくファイルを作るときには、それを保存するつもりのフォルダーをファイルエクスプローラーを使って最初に開き、フォルダー内を右クリックするなり、キーボードのアプリケーションキーを押し、「新規作成」で、作りたい種類の新しいファイルを選択、先にしかるべきファイル名をつけておく。

 こうすることで中味がゼロのファイルができる。あとは、既存のファイルを開くのと同様に、そのファイルを開けば、中味がないファイルが開くので、おもむろに中味を作り始めればいい。ちょうど、真新しいノートを手に入れて、表紙に中味を象徴するタイトルをつけるようなイメージだ。

 この一連の作業手順は、最初は億劫かもしれないが、自分がこれから作るファイルをどこに置くのか、その置き場所は何のためのものなのかを、あらかじめきちんと把握するというクセをつけられる。