長いファイル名も大丈夫
たとえばWindowsでは、そのファイル名として255文字までの文字列をつけることができる。意味のある名前をつけるには十分な長さだ。ただ、この文字数制限に加えて、フォルダー名を含んだフルパスの長さにも制限があるため、実際に名前をつけてみると255文字未満しか使えないことも多い(File System Functionality Comparison - Win32 apps |
Microsoft Docs)。だから、200字程度と思っておくのが無難だが、それにしたって十分だ。
注意しなければならないのは、ファイル名に使える文字の種類だ。これが意外に多い。しかもクラウドとローカルを行ったり来たりするので、自分が使っているパソコンだけでは完結しない。
使っていい文字悪い文字
ファイル名に使えない文字としては、円マーク(\)やスラッシュ(/)、コロン(:)、アスタリスク(*)、疑問符、不等号(<と>)、縦棒(|)、そして引用符(“)がある。さらにファイル名には使えるはずなのに、アプリからそのファイル名を扱うときにひっかかる文字もある。たとえば、プラス(+)やアンド(&)がそんな文字の仲間だし、空白(スペース)もそうだ。これらをアプリから呼び出すときには引用符で囲む必要がある。鬼門としてはパーセント(%)などもあり、これらをつきつめていくと迷宮に入ってしまう。このあたりは塩田伸二氏が詳しくまとめてくれている。ASCII.jp:Windowsでファイルやフォルダーに「使わない方がいい」文字 (1/2) 塩田氏はこの記事で、安心してファイル名に使える記号はマイナス(-)、アットマーク(@)、アンダーバー(_)の3つだけだと結論づけている。
幸い、われわれには日本語という心強い味方がいる。日本語入力をオンにして入力する2バイトの記号については使える使えないを気にする必要がない。塩田氏も日本語の記号を逆に安心して使える文字だという。昔のように日本語ファイル名がおかしな挙動を起こすことがなくなったからこその恩恵だ。
それでも日本語のファイル名は気持ちが悪いと感じる人もいる。「企画書」という名前をつければ一目瞭然なのに、わざわざ「plan」という名前をつけたりもするわけだ。フォルダー内のファイル一覧をパッと見たときに、めざすファイルを探しにくくもなっている。そこでうまく利用したいのが、一部のアプリのデータファイルが持つプロパティだ。