フルキーボードが原点
ノートパソコンはキーボードが一体化されている。ノートパソコンのフットプリントは画面サイズに依存するし、さらには携行性のためによりコンパクトにする傾向にある。基本的には画面の横幅以内にキーボードの横幅を揃えなければならないので、どうしてもキーの間隔や配置が窮屈になったり、一部のキーが省略されたりしているのが実状だ。それがタイプ時のストレスにもつながる。
いわゆる一般的なフルキーボードは、日本語109キーボードというレイアウトがその下敷きになっている。109というのはキーの総数だ。106個のキーから始まった日本語キーボードだが、左右のWindowsキー、そしてアプリケーションキーの計3個が追加されて109になった。ただ、実際には右のWindowsキーが省略されることが多く、108キーボードとなっていることもある。
フルキーボードは、キーピッチと呼ばれるキーとキーの間隔が19mm程度で、一般的なノートパソコンのキーボードに比べて広い。というかこちらが標準的な間隔で、ノートパソコンのキーボードは省スペースのために窮屈になっているにすぎない。クルマのアクセルとブレーキの間隔は特に規定がないそうだがそれと同じようなものだ。あるいはピアノの鍵盤と考えてもいい。手の大きさは人それぞれなので、フルキーボードがすべての人に使いやすいとはいえないのだが、とにかくここが原点だということを体で感じ取っておこう。
愛用キーボードが製造終了
フルキーボードには数値入力用に右側にテンキーが装備されている。いわゆる電卓配列のブロックだ。大量の数値を入力するのでない限り、そんなものはいらないと考えるユーザーも多い。なくてもなんとかなるが、あったらあったで便利だ。大画面のノートパソコンは、このテンキーも配備しているものもある。
外付けのフルキーボードはノートパソコンに接続することもできる。USB接続できるもの、Bluetoothで無線接続ができるものなど、いろんな方法でつなぐことができる。ノートパソコンのキーボードだけを使うことにこだわらずに、使えるところでは外付けのフルキーボードを接続して使うようにするのもいい。
逆にいうと、キーボードを外付けすれば、どんなノートパソコンでも、さらには、スマホだって同じ感覚でタイプができる。もちろんパソコンの買い替えでも愛用のキーボードを使い続けることができる。
今、この文章をタイプしているキーボードは、すでに15年近く使っているが、今なお、すこぶる調子がいい。東プレのRealforce108UH SA0100という製品なのだが、そのうち予備を確保しておこうと思いつつそのままになっていたのだ。が、今、調べてみたら製造終了になっていて、もはや普通の方法では入手できないことが判明した。ちょっとショックを受けている。現行製品はスペースキーを長くするために変換キーがキー一つ分右にシフトしているのだ。個人的にはそれではNGだ。もっと早く行動すべきだった。探せば中古や法外な価格の新品は見つかるのだが、さて、どうしようか…。