モダンパソコンのお墨付き
以前、インテルのモダンパソコンのプラットフォームEvoについて、【山田祥平のRe:config.sys】コンシューマは先に行って待っているね - PC Watchという記事を書いた。Evoは、現時点でのパソコンはどうあるべきかをプロセッサメーカーのインテルが定義し、それを各パソコンメーカーと共同開発し、しっかり仕様通りであるかどうかを検証した製品にお墨付きを与える制度だ。
現時点での具体的な必要要件は、
ü Intel Iris Xeグラフィックス
ü 第11世代Intel Coreプロセッサー
ü 共同開発された設計
ü システム仕様検証済み
ü バッテリの応答性
ü 実用的なバッテリ駆動時間
ü 瞬時に起動
ü 高速充電
といったものがある。
最新世代のインテルプロセッサーを搭載し、バッテリ駆動で実用的な時間分をまかなえること、そしてそのバッテリを高速に充電でき、起動についても瞬時といった具合だ。来年はさらに別の要件が加わったりしているかもしれない。
Evoロゴが安心マーク
さらに具体的な要素も定義されている。
ü Intel Wi-Fi
6(Gig+)802.11ax
ü Thunderbolt 4
ü 256GB以上の PCIe/NVMe SSD
ü 8GB以上のマルチチャネル・メモリ
ü オーディオオフロード機能つきBluetooth 5
ü 63dB以上の信号対雑音比および1dBマッチングのデジタルマイク×2
ü 高度で忠実性の高いオーディオコーデック/スピーカー・チューニングとIntelスマート・サウンド・テクノロジー
ü スピーカーの音圧レベルが78dB/50cm以上およびベース周波数が353Hz以下
ü 前面カメラはHD/720pおよび30fps以上
ü WoV(Wake on Voice)搭載の音声アシスタント
ü Cortana Premium Far
Field 要件(4m以内で利用可能)
だんだん難しくなってきた。でも、注目してほしいのは、8GB以上のメモリを積み、256GB以上のSSDを搭載していること、そしてWi-Fiが最新規格のWi-Fi 6準拠で、拡張ポートにThunderbolt 4(TB4)が求められていることだ。
TB4については少し説明が必要かもしれない。TB4は高速データ伝送の規格で、前バージョンのTB3とUSBが合体してTB4になった。
USBがTB3を取り入れてUSB4になったのだが、さらにTBもUSB4を取り入れてTB4を名乗るようになったということだ。実にややこしい。TBのプラグの規格はType-Cだ。つまり、Evo準拠のためにはTB4対応のType-C端子が装備されている必要がある。USB対応だけではEvoを名乗れない。
いずれにしても、これだけの条件を満たすパソコンであれば、この先2~3年は困ることなく使えるだろう。インテル製プロセッサー搭載のWindowsパソコンをこれから入手する場合は、Evo対応がひとつの基準となる。もちろん、WindowsパソコンにはAMD製プロセッサー搭載のものもある。だからEvoがパソコン選びの絶対条件にはなり得ないが、ある程度の目安にはなるはずだ。