2021/03/24

相対性ページ理論


 いったんはA4縦の印刷レイアウトを忘れること。そのイメージの呪縛から解かれたところで文書を作り、その文書を表示し、その文書を編集する。それがいつでもどこでもどんなデバイスでもの原点だ。

画面に合わせてダイナミックに表示が変わる

 スマホにおけるOfficeアプリ(iOSAndroid)Word文書表示は、デフォルトでモバイルビューで表示するようになっている。この表示では、文字を拡大縮小することもできるし、その文字サイズにしたがってスマホのスクリーンサイズに合わせて文字列がリフローし、折り返し位置が変わる。仮に、元の文書がA4縦用紙に印刷することを前提に作ってあったとしても、そのことはとりあえず無視できる。

 横書きの場合、ページは縦に長い。どこまでも続く。そのスクロールは仕方がない。その一方で、ページの横幅は、それを見ている画面の横幅。その横幅で行は折り返され、次の行に続く。文字のサイズは前の表示より大きいか小さいかで、絶対値としてのポイント数などで規定はしない。文字の表示サイズが大きくなれば、当然、1行に表示できる文字数は少なくなり、折り返し位置も変わる。つまり、文書の構造と、そのレイアウトは分離されている。

 

パソコンのアプリもレスポンシブであってほしい

 一般的な文書はA4縦の用紙に印刷することを前提に作られている。その文書をテキストデータとそれをどうレイアウトするかに分離し、用紙の呪縛から逃れるための方法論のひとつがビューだ。これを相対性ページ理論と名づけよう。モバイルビューはその理論に基づく表示方法のひとつで、個々の機器でサイズの異なる小さな画面のスマホなどで重宝する。

 パソコンでも同じようにできればと思う。

 パソコンのデスクトップには、ウィンドウとして文書が表示される。このウィンドウは最大化したり、任意のサイズに拡大縮小できる。そのサイズに応じて文書の見え方がダイナミックに変わるようになっていてほしい。今のところ、それがいい感じでできるのは、パソコンのデスクトップWordアプリ(Webレイアウト)と、スマホのOfficeアプリの組み合わせだけだ。

 今、パソコンアプリのウィンドウや、ウェブアプリのウィンドウも、レスポンシブになることが求められている。