見つからなければないのと同じ
デジカメはリアル空間をスキャンしてデータ化する装置だ。ぼく自身は1997年頃から使い始めた。黎明期のデジカメとして知られるカシオのQV-10は1994年の発売だが、当時はほとんど食指が動かず、ついに入手することはなかったが、今となってはすごく後悔している。
デジカメを使うようになる前に写真を撮るには、当然、フィルムカメラを使っていたのだが、撮影した写真はネガやリバーサルフィルム、あるいはプリントとして保存してある。
「保存してある」というのがクセモノで、その実体は、段ボール箱にゴソッと入れて未整理のまま倉庫に眠っているだけだ。いつでも参照できるようになっていない写真はないのと同じだ。最初に飛びついてデジタルカメラを数年でも早く使い始めていたら、もっとたくさんの写真を今も有効に活かせたかもしれない。だから後悔しているのだ。
ものいう写真
カメラのアナログからデジタルへの移行はアッという間で、2002年にはフィルムカメラとデジタルカメラの出荷台数が逆転している。
そんなわけで1997年以降にデジタルカメラで撮影した写真は、そのすべてがクラウドにあり、そのキャッシュがメインに使っているパソコンのローカルハードディスクに保存されている。そして、どんなデバイスからでもいつでもどこでも参照できる。フィルムで撮影した写真とはここが大きく違う。
後年には、単体のデジタルカメラにGPSを外付けしたり、携帯電話GPSのデータを取り込んだりで、写真を撮影した場所の位置情報を付加することができるようになったため、2007年頃以降に撮影した写真は、それがどこであるかを示すジオタグが埋め込まれている。これも重宝する。
整理してない写真も検索できる
写真の整理はしない。昔はイベントごとにフォルダを作って分類していたが、今は、カメラが自動生成したフォルダを丸ごとコピーするだけだ。クラウドにもそのまま同期させている。現時点で25万枚程度の写真があるようだが、それを全部自分で把握しているわけではないが、予定表でイベントの日付を特定して、その日に撮影した写真を参照したり、位置情報を元に検索したりで、望みの写真は以外に素早く探し出せる。逆に、何だよこの写真はと思ったら、撮影日の予定表を見ればわかる。
場合によっては、「倉庫」「食べ物」といったキーワードで検索すれば、特にタグなどでキーワードを入れていなくても、それらしい写真を見つけられるのもクラウドのフォトストレージであるAmazon PhotosやGoogleフォトの便利なところだ。このブログの写真は、そうやって見つけたものを掲載していることも多い。
ただ置いておくだけで、20年前の写真が今役に立ったりする。写真がそうなのだから、他の種類のデータだって同様だ。とにかく捨てないで置いておく。整理のことは考えなくていい。なんでもかんでもパソコンに全部入れておこう。